先日、母校にて開催されたモクサアフリカ(Moxafrica)講演に参加してきました。

開催場所の講堂は聴講生であふれています。

14980680_1109324595854884_393349115674902088_n.jpg


講義は、代表のマーリン・ヤング先生によるお灸の歴史とその効果、これまでの研究結果の説明がありました。

平成の鍼灸師たちが歯牙にもかけなくなった先人たちの知恵を、海外の、しかも英語圏の方々が脈々と受け継いでいることに感激です。

結核HIVなどによって消えてしまいそうな命をもう一度温めるために必要な医療がお灸だなんて。

有資格者だけでなく、学生や一般の方にも知って欲しくなります。

2時間の予定が、なんと3時間に延長。

それでも、もっともっと聞いてみたくなるお話ばかりです。

通訳は鍼灸師の伊田屋幸子先生です。タフな彼女もさすがに疲労の表情を見せていました。


グッズはこんな感じ。

15056406_1109324575854886_8096756140940831753_n.jpg

今年の手ぬぐいには、富士山にお灸。と私の好きなものが同時に描かれています。

授業で使って「先生こんなの持っているんだぞ。」と密かにアピールする予定。

これが欲しくて参加したとか・・・は内緒です。

他に、ボールペンやリストバンドなどもあります。

そして、これらの売り上げは、モクサアフリカの活動や提供される灸道具すべてに使われます。

当院からは、今年開催したお灸セミナーで皆様から頂いた参加費の収益を寄付させていただきました。

団体への募金は随時行っております。

ひとりの患者が1年間に必要な具をそろえる為には約3000円が必要です。

ここに振込先を載せるのは簡単ですが、まずは、このサイトにアクセスいただいて活動に共感していただければと思います。

モクサアフリカHP→http://moxafrica-japan.strikingly.com/



当院の待合室にもチラシが置いてありますのでご覧ください。


スポンサーサイト
台風がやってきますね。被害等が大きくないと良いのですが・・・

ひとまず、外に置いてあるものは部屋の中へ避難です。


つい鍼灸院だと忘れてしまいそうな内容ばかりで・・・たまにはまじめなブログを。

先月に行われた日本中医学会でも取り上げられたツボのお話です。

ツボの正式な名称は「経穴(けいけつ)」です。

そして、経穴の数え方は「穴(けつ)」となります。

「個」でも「羽」でも「所」でもありません。

この経穴は全身にあって、WHOでは361穴を正式に認定しています。

結構な数がありますが、認定されていないものもあるので、それらも含めると恐ろしい数になります。

学生の頃、「1年間で全部覚えてね。」と言われた時は、さすがに震えました。


経穴にはそれぞれ特徴があって、効能や性質があります。

専門用語で「穴性(けつせい)」と言います。

生薬や食物に効能や性質があるのと同じような考え方ですね。

この考え方に賛否両論ありますが、この考え方なしに私の治療は成立しません。


経穴の選択によって治療効果に変化があります。

経穴は、1穴のみで効果が出せるものがありますが、効果が倍増する組合せがあったりもします。

例えば・・・

「カレーライス」→おいしい。

「半熟卵」→おいしい。

「カレーライス」+「半熟卵」→すごくおいしい!!

という感じです。これはあくまでも別々のものが別々だけどおいしい。という感じです。


例えば・・・

「ソーダ」→おいしい。

「アイスクリーム」→おいしい。

「ソーダ」+「アイスクリーム」=「クリームソーダ」→とってもおいしい!!あ。新しい食べ物ができちゃった!!

という感じの組合せもあります。


もちろん、に万人向けの経穴もあります。

例えば・・・・

「ご飯」→ないと困る。

「お味噌汁」→ないともの足りない。

みたいな感じです。


人によってはよくない反応が出てしまうので、使ってはいけない経穴もあります。

例えば・・・

「小麦」「そば」→アレルギー反応がでちゃう!!

「コーヒー」「お酒」→大人にならないとダメ!!

の感じです。

これ、考えはじめると止まらないんですね~


どの経穴を選択して、どのような意義をもって使っていくかで治療家としての個性がでてきます。

なので、カルテを見られるのは、自分の部屋を覗かれているようで恥しいですね~

当院では、経穴の持っている性質を利用しながら複数の経穴を使っています。

治療を受けられる中で、疑問に感じることがありましたら、ご質問くださいね。



今年の夏も、例年にならい異常気象が続きましたね。

とくに、各地で相次いでいる水の被害には胸を痛めてばかりです。

たくさんの命が救われますように。そして、残された方々が健やかな日々を取り戻せますように。



さて、よく「鍼をしていると眠くなります。」「他の治療院では寝はいけないと言われました。」と質問をいただきます。

私も、鍼灸治療を受けると、なんとなく身体がフワッとして、気が付いたら夢の中だったりします。

なので、帰る頃には、心地いいだるさと気分の爽快さが合わさって癒された気持ちでいっぱいです。

たくさんの方が鍼灸治療には、リラクゼーション効果癒し効果があると実感されていますね。

この効果は、科学的な基礎研究で実証されていることが多いのです。


少し難しい話になりますが・・・・

心地よいと感じられる鍼刺激を施すと脳幹網様体賦活系の働きが抑制されると言われています。

その構造はとても複雑で、解明されていない部分が多いのですが、主に覚醒状態を維持する働きがあります。

そしてもうひとつ。

体内のセロトニンという物質が増加するという結果が出ています。

セロトニンは、脳内で作られ、人間の精神面や心身の安定、心の安らぎなどを与えてくれるホルモンです。

雑誌などでは『幸せホルモン』と紹介されたりもします。


つまり、心地いい鍼刺激によって脳が緊張している状態から解放されて深いリラクゼーション状態へと導かれていくのです。

そりゃ眠くもなります。むしろ寝ていただいた方が「ちょうどいい刺激が加わっているんだな。」とホッとします。

もちろん、他の医療機関で専門的な治療を受けていたり、服用しているお薬によって左右されるので、眠くならない場合もありますね。

治療の回数を重ねていくうちに、鍼灸刺激に慣れ、眠くなるようになってきたりもします。

「心地いい刺激」というのは人によって大きく異なるので、施術中は反応やお声をいただきながら進めるようにしています。

私が施術中に無言なことが多いのはこれが原因です・・・・口下手だからとかじゃないと思います!


ちなみに、セロトニンは腸内におよそ90%、血液中に8%、脳内に2%程度ずつ分布しているとされています。

最近では、このセロトニン不足により、なんだか調子が上がらなかったり、うつや不眠症を引き起こすことがわかりました。

セロトニンを増やす食べ物に、豆類・乳製品・ナッツ類などがあります。

肉や魚にもちょいちょい含まれているので、バランスよくとることが大切ですね。

その他、

◎早寝早起きの規則正しい生活を心がける
◎太陽の光を浴びる
◎リズミカルな運動をする
◎食事をする際に、よく噛む


などがあげられます。

夏の疲れがどっとでてしまう「秋バテ」にならないように、いまから心がけておきたいですね。



「子どもは大人の縮図ではない。」と評されることがありますね。

哲学的側面からだけでなく、医学的側面からも当てはまることがとても多くあります。

精神的にも身体的にも発達過程にある小児は、成人のそれと比較することはできません。



東洋医学では、小児を「稚陽の体(ちようのたい)」「稚陰稚陽(ちいんちよう)」と称しています。

これは、小児は未発達な状態で、常に状態が安定せず、(機能)が余り、(物質)が不足する状態にあることを指します。

現代医学でも、人間は未完成(未発達)な状態で生まれ、徐々に身心を形成すると言われています。

特に、乳幼児の時期はこの変化が著しいため、個体差も大きくありますね。


陽(機能)とは、成長に向かってあふれる身体機能を指します。

そして、これを助け補うのが、栄養素や休息などの陰(物質)となります。

ですから「よく遊び・よく学ぶ」の陽が働いた後は、「よく食べ・よく眠る」ような陰の働きにが優位になり、身体全体のバランスを取ろうとします。

小児が自分で成長を促すためのとても大切な通り道です。


でも、忘れてはいけないのが「小児の身体は未完成」なことです。

特に、活発な活動や旺盛な食欲から知らないうちにダメージを蓄積してしまいます。

この蓄積されたダメージが体調不良や病気の原因になってしまいます。

特に、消化器系・呼吸器系はダメージを受けやすいため、疳の虫や喘息、皮膚トラブルなどを起こしやすくなります。


鍼灸治療では、小児の体質・発症原因・症状の経過や変化をお聴きし、両親の体質などからも分析をします。



貝原溢軒の『養生訓』には、小児の養生についてこんな風に記載しています。

ちょっとだけ意訳していますが、ご了承ください。


「子供を丈夫に育てるには、少し空腹を感じさせ、少し寒い思いをさせるほうが良い。

もちろん、大人も同じで、こうした苦労をしていたほうが良い。

食事の度においしく高級な物を飽きるほど食べさせ、寒いからと言って上質な服を厚着させ、あたため過ぎるのは、大きくなってからかえってとても苦労する身体をつくってしまう。

不勉強な親は子供が可愛いからと言って、養育の方法を知らず、甘やかしてしまうので、必ず子供は病気がちになって命を短くする。」



なかなか厳しいご指摘ですね・・・

もともと日本には「腹八分」という食事方法もあります。

スゥエーデンなどの寒い北欧地域では、冬場に敢えて外でお昼寝をさせたり、夜も窓を開けて就寝したりしますね。

身体を労わるのではなく、甘やかしてしまうとロクなことはないとの戒めでしょうか。



明日は子供の日ですね。

空をおよぐ鯉のぼりのように、すくすく育っていきますように。
プロフィール

nijiiro acu

Author:nijiiro acu
神奈川県鎌倉市在住。
はり師、きゅう師、
あん摩マッサージ指圧師。
鍼灸と東洋医学が大好きです。
地域医療や鍼灸の普及に貢献できますように。

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム
QRコード
QR